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男子は長崎、女子は愛媛が初優勝。「SAGA2024国スポ」最終日

2024.09.18

「SAGA2024 国スポ」ビーチバレーボール競技最終日が9月17日、佐賀県伊万里市イマリンビーチで開催された。朝9時30分から男女3位決定戦、11時から男女決勝が行われた。

 男子は「全日本ビーチバレーボール男子選手権大会」で初優勝を果たした長崎の園田柊弥(鎮西学院高)/梶山剛大(鎮西学院高)組と、今大会チーム平均最高身長を誇る愛媛の佐伯琉史 (松山商高)/高内雄心 (松山商高)組の対戦となった。

男子決勝戦

 試合は「日本一になったことは忘れて挑んだ」(園田)という長崎が、序盤から主導権を握る展開へ持ち込んだ。準決勝までは鋭いスパイクを放っていた愛媛だが、「経験したことのないプレッシャーや疲れなどいろいろ要因はあったと思う」と佐伯。第1セットは序盤のリードを保った長崎が21-13と先取した。

 第2セットも長崎の勢いは止まらない。なんとか食い止めようと愛媛は、サーブの狙いを梶山からブロッカーの園田へチェンジ。土壇場で点数を詰めた愛媛だったが、「急に狙われてミスをしてしまったけど、梶山が助けてくれた」(園田)。長崎が逃げ切り、21-19と勝負を決めた。

準決勝までは勢いを見せた愛媛

 全日本選手権と合わせて2冠を達成した長崎。プレッシャーとの戦いや他チームに手の内を知られ、厳しいマークにもあってきた。そんななか、高さと巧さを織り交ぜた攻守を展開した園田と梶山。試合後は「長崎は佐賀から近いので、まるでホームみたいな力強い応援が力になった。勝ててホッとした」と笑顔を見せた。

2冠を達成した長崎

 女子は、昨年覇者でありU19世界選手権で史上初の9位タイに入った東京の森愛唯(共栄学園高)/宇津木乃愛(共栄学園高)組とU19アジア選手権に出場経験のある愛媛の森川仁湖(今治精華高)/矢田和香(今治精華高)組の対戦。

女子決勝戦

 第1セットは東京のペースかと思われたが、終盤に愛媛が驚異の粘りを見せる。デュースにもつれ込み、両者一歩も譲れない展開となるが、「前回、アジア選手権で対戦したときは負けてしまったので、今日は絶対に気持ちで負けたくなかった。しんどい時も和香と一緒にいけるよ、と言い合いながら戦っていた」と森川。大接戦の中で有言実行した愛媛が第1セットを28-26で先取した。

 第2セットも愛媛は攻撃の手を決して休めなかった。インドアバレーの練習の合間を縫って強化してきた矢田の高い打点からのスピードサーブ、森川の狙いを定めたショートサーブが決勝戦でも有効。東京の堅いディフェンスに対しても、「動きが速いので少しでもボールが浮くと拾われる。コールを逆に打つなど工夫をしていた」と矢田は高い決定力を見せつけた。

準優勝に終わった東京

 一方、最後まで決め手を欠いた東京は「国体はスタートが悪い癖が抜けなかったり、1セット目取っても2セット目の入りが悪かったり、後半疲れてしまうこともあった。いろいろあって、自分たちのプレーができていなかった部分があった」と宇都木。第2セットも乗り切れないまま、愛媛が21-14と激戦に幕をおろした。 

 正式競技になって以降、愛媛に国体初の栄冠をもたらした森川/矢田組は、「アジア選手権でフルセットで負けたことで世界選手権に行けず、『ノアメイ』が活躍しているのを見て悔しかった。リベンジできてうれしい」と喜びを語った。

初優勝を飾った愛媛

撮影/中尾敏充

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