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成長著しいU18・U21日本代表チームが世界選手権に挑む

2025.10.08

 ビーチバレーアンダーカテゴリーの国際大会となる「U18世界選手権」と「U21世界選手権」が10月に開催される。日本バレーボール協会は大会前に参加選手を招集し、神奈川県川崎市川崎マリエンにてそれぞれ事前合宿を行った。

 U18世界選手権は、ビーチバレー界初となる大会。U19、U21に向けた予備軍を高校選抜と称して選出。今年は10月7日~11日にカタール・ドーハで開催され、男女52チームが参加予定となっている。日本代表には、「2024年度全国アンダーエイジカテゴリービーチバレーボール男女選抜強化合宿」に選出されていた宇都宮萌里(西条高2年)と沢野詩多(日本航空高校石川3年)組が選出された。

U18日本代表の宇都宮と沢野(中央)

 8月下旬にはフィリピン・ヌバリで行われた海外遠征で国際経験を積んだ宇都宮と沢野。1年から本格的にビーチバレーに取り組み、今年全日本高校選手権(マドンナカップ)で準優勝に輝いた実力を持つ宇都宮は「選抜合宿にはインドアが上手くてフィジカルも強い選手がたくさんいたので、自分が選ばれてうれしかったけど不安はあった。現時点では高さやパワーは足りないけれど、頭を使ってプレーして補っていきたい」と述べた。

 U18ではワンブロック、ワンレシーバー体制で挑むため、宇都宮は自身初のレシーバーに専念する。「レシーバーに挑戦できるのはすごく楽しみ。不安よりもワクワクする気持ちが勝った。実際やってみてこんなに難しいんだっと感じたけれど、合宿を通じて追いつけるボールもだんだん増えてきた」と手ごたえを掴んでいる。

 沢野は石川代表として全国大会の出場経験が豊富な選手だ。ポジションはミドルブロッカーだが、砂の上では力強いスパイクが武器のパワーヒッター。まだ数えるほどしかビーチ経験はないが、日々成長を見せ始めている。「床の上で打つのとは違ってビーチでのスパイクは打ちにくいけれど、慣れてきたらコツもわかってちゃんと打てるようになってきた。ブロックも難しいけれど、自分はワンブロックでやっていくほうがいいので、チームワークを重視してコミュニケーションをとってやっていきたい」と抱負を語った。

森/宇都木組

 他方、6月のアジア選手権で出場権を掴んだU21世界選手権(10月15日~19日メキシコ・プエブラ)は、同大会でベスト4入りを果たした森愛唯(トヨタ自動車)/宇都木乃愛(産業能率大)組が出場する。また繰り上がりで、5位タイだった森川仁湖(鹿屋体育大)/矢田和香(ヴィクトリーナ姫路)組の出場も決まった。

 森/宇都木組は9月初旬からジャパンツアーやJBVシリーズなどの参戦も経て強化を図ってきた。当初はプレーの精度を欠く場面もあったが、直前のJBVシリーズ碧南大会ではトップチーム相手に対等に渡り合う場面もあり、復調の兆しを見せた。
「ラリー中に筋肉の動きがついてこないと感じていたけれど、コーチやスタッフに身体の使い方、動かし方のアドバイスをもらって実践するようになってだんだんと調子が上がってきた」と森はその要因を語る。

 宇都木も、「私たちのペアは自分が質問してメイが答える、という場面が多かったけれど、ジャパンツアー名古屋大会からメイがたくさん話す機会が増えてプレーもどんどんよくなってきたと思う。自分が気づけなかった部分なので、お互い活発にコミュニケーションをとっていきたい」とチーム状況を振り返り、本番へと視線を向けた。

矢田/森川組

 森川は鹿屋体大、矢田はヴィクトリーナ姫路で二刀流の活動をしている2人は、ビーチでのプレーは夏以来となった。森川は一昨日まで秋季リーグの試合に出場し翌日に移動、合宿へ参加した。「しんどいけれど、体調に支障をきたすほどではない。今は大学でも試合に出られるようになった。ビーチでユニバを経験したこともインドアの守備力で活きていると思う。インドアも楽しいし、両方楽しいと感じている」とコメント。

 砂を踏んだのは4ヵ月ぶりという矢田はその間、高いレベルでインドアの練習に専念。「同じポジションの先輩方に話を聞きながら練習しているので、当然刺激になるし成長できていると思う。ブロックに関しては、ビーチでも手を前に出すように意識して跳べるようになった」と話した。久しぶりのビーチでのプレーだったが、その言葉どおりネット際で存在感を発揮していた。

 U21世界選手権が行われるプエプラは標高が高い地。事前合宿では、心拍数を最大180ほどまで高めた後、パス、トス、スパイクなどの反復練習を導入していた。日本選手団は早めに現地入りして大会に備える予定だ。

シャトルランに取り組む矢田

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