ノルウェー史上初の金メダル、アメリカは2大会ぶり。東京オリンピック男女決勝。

2021.08.09

「第32回オリンピック競技大会（2020/東京）ビーチバレーボール競技」準決勝が8月6、7日、東京都品川区の潮風公園で行われた。

女子決勝戦、 ２０１２年ロンドン五輪以来の金メダル獲得を狙うアメリカと、２１年ぶりに決勝に進出した古豪復活を目指すオーストラリアの対戦。

アメリカのAPRIL/ALIX組は、２０１８年からペアを組み、瞬く間に世界トップクラスに君臨してきたペア。ブロッカーの ALIX は元アメリカバレーボール代表。ベテランの APRIL の巧妙なサーブ戦術と ALIX の長身を活かした堅実なブロックが決勝戦でも顕著に表れた。

オーストラリアのARTACHO DEL SOLAR/CLANCY 組も ネットの幅を使ったコンビネーションバレーで 応戦するが、なかなか主導権をつかめず、アメリカが2-0（21-15,21-16）で勝利した。

３位決定戦は、 ラトビ アの GRAUDINA/KRAVCENOKA 組 とスイスのVERGÉ-DÉPRÉ, A./HEIDRICH 組が対戦。サーブランキングワンツートップを誇るプレーを擁する両チームの対決となった。試合は、ラトビアのサーブで崩れることなく、力強いスパイクを高い打点から打ち続けたスイスが2-0（21-19,21-15）と勝利した。

男子決勝は、ノルウェーのMOL A./SØRUM, C.組と、 ロシアオリンピック委員会のKRASILNIKOV/STOYANOVSKIY 組 の対戦。試合序盤、ミスが続き1-5とリードされたノルウェーだったが、中盤のサーブポイントで主導権に握り、逆転に成功。流れを引き寄せたノルウェーはブロックランキング１位の MOL A. が、相手の心理を読み切るようなコースを塞ぐタイミングのいいブロックを見せ始める。第1セットを先取すると、第2セットも相手の主導権を渡さない。

アタック得点トップを誇るロシアオリンピック委員会の KRASILNIKOV も緩急つけた攻撃で粘りを見せるが、及ばず。2-0（21-17,21-18）でノルウェーが正式競技になって以降、初の金メダルを手にした。

3位決定戦は、ラトビアの PLAVINS/TOCS 組 とカタールの CHERIF/AHMED 組の対戦。準決勝ではスパイクミスが目立ったカタールの CHERIF だが、この試合では確実にスパイクを決めていく。ブロックも７得点と好調。それと比例するようにレシーバーの AHMED もボールをつなぐ。最後までラトビアを寄せ付けなかったカタールが、2-0（21-12,21-18）と勝利。男子アジア勢として初の五輪表彰台にのぼった。

オリンピック・ビーチバレーボール競技　優勝から３位チーム　男子

大会名	金	銀	銅
1996年 アトランタ	アメリカ キライ/ステフェス	アメリカ ドッド/ウィットマーシュ	カナダ チャイルド/ヒース
2000年 シドニー	アメリカ  ブラントン/フォノイモアナ	ブラジル メロ/サントス	ドイツ ハーガー/アーマン
2004年 アテネ	ブラジル サントス/レゴ	スペイン ボスマ/エレラ	スイス コベル/ホイシャー
2008年 北京	アメリカ ダルハウザー/ロジャース	ブラジル アラウジョ/ルイス	ブラジル  レゴ/サントス
2012年 ロンドン	ドイツ ブリンク/ レッカーマン	ブラジル セルッチ/レゴ	ラトビア プラビニス/スメディンス
2016年 リオデジャネイロ	ブラジル セルッチ/オスカー シュミット	イタリア ルーポ/ニコライ	オランダ ブロウエル/メウセン

オリンピック・ビーチバレーボール競技　優勝から３位チーム　女子

大会名	金	銀	銅
1996年 アトランタ	ブラジル シルバ/ピレス	ブラジル ロドリゲス/サムエル	オーストラリア クック/ポットハースト
2000年 シドニー	オーストラリア クック/ポットハースト	ブラジル べアール/ベデ	ブラジル サムエル/ピレス
2004年 アテネ	アメリカ ウォルシュ/メイ	ブラジル べアール/ベデ	アメリカ マクピーク/ヤングス
2008年北京	アメリカ ウォルシュ/メイ	中国 王潔/田佳	中国 薛晨/張希
2012年 ロンドン	アメリカ ウォルシュ/メイ	アメリカ ロス/ケッシー	ブラジル フェリスベルタ/フランカ
2016年 リオデジャネイロ	ドイツ ルートヴィヒ/ バルケンホルスト	ブラジル ベドナルズク/セイシャス	アメリカ ウォルシュ/ロス

写真/FIVB

～フォトギャラリー～
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プロローグ
vol.1　跳べないし、しゃがめないし、走れない…
vol.2「どこかであきらめてしまった」と感じていた…
vol.3「優勝している姿をイメージすることができません」
vol.4 夜行バスに乗り、スポンサーへ挨拶に行った
vol.5　「リオを目指している」と心から言えるようになろうと思った