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負けは勝利への肥やし。「マイナビジャパンツアー第6戦松山大会」1日目。

2021.10.02

「マイナビジャパンビーチバレーボールツアー2021 第6戦 松山大会」1日目が10月2日、愛媛県松山市風早長浜海岸にて開催された。男女各4試合が行われ、明日3日に行われる準決勝進出チームが決まった。

女子は、第2戦平塚大会で優勝した長谷川暁子(NTTコムウェア)/坂口由里香(大樹グループ)組、第3戦名古屋大会で優勝した橋本涼加(トヨタ自動車)/村上礼華(ダイキアクシス)組らが最終日へ駒を進めた。

女王の座奪回を狙う長谷川/坂口組

都城大会で若手チームに準決勝で敗れた長谷川/坂口組は、前回の大会をこう分析していた。「都城の会場は、ペア3年以上組んでいるチームが3チーム残る結果となった。砂が深い会場で小さいチームはコンビを綿密に合わせていかないといけない。自分たちは新チームゆえにまだまだ未完成だと感じた」と長谷川は言う。

ヒーローインタビューでは悔しさをにじませた坂口も「すぐにまた松本姉妹と対戦したいと思ったほど悔しかった。相手チームのペースに飲まれてしまい、慌ててしまった。そういう意味では今大会の初戦はいい滑り出しだった」と修復を図っていた。

ベスト4進出を決めた村上/橋本組

一方、準々決勝で敗れていた橋本/村上組は、砂が硬めだった名古屋から一転、砂の深さで橋本の高さが消された。村上は「砂が深いからこそ、トスの高さや体力的なことを考えると2人で変化に合わせるため、たくさん話して合わせないといけなかった」と敗因を語った。しかし、今大会ではベテランの溝江明香(トヨタ自動車)/藤井桜子(トヨタ自動車)組とのフルセットにもつれこんだ接戦を2-1(21-16, 18-21, 26-24)と制した。

「サイドアウトをとれないときに思いついたこと、考えていることがあったのに黙っている場面があった。何でもいいからとにかく話すことを今大会、意識した」(村上)と再び最終日の切符をつかみ取った。

負けは勝利の肥やし。チーム状況や環境によってめぐまるしく成績に変化が現れる。それも転戦型というツアーの醍醐味である。

「アクティオ・ワイルドカード」で出場した森/越智組

男子は、第5シードで「アクティオ・ワイルドカード」として松山大2年の森優樹/越智勇斗組が出場。村上斉(ADI.G)/清水啓輔(N&N corporation /中部土木)組と対戦。「出場チームの中で自分たちが一番若いので元気のよさを見せて楽しむことが一番だと思った」(森)とトップチームに挑んだ。

試合では、第1セット序盤から森の思い切りのいいスパイクや越智のパス技術が際立ち、村上/清水組に応戦する場面もあったが、第2セットは突破口を開けず、0-2(17-21,14-21)で敗れた。

「想定した以上に悔しい」と口にした越智は「負けてしまったけれど、自分たちでもここまでできるんだという自信がついたし、これを次につなげていきたい。自分たちの目標である大学選手権で優勝してそして将来は清水/村上組にリベンジしたい」と力強く語った。

男子のベスト4進出チームは、清水/村上組、石島雄介(トヨタ自動車)/白鳥勝浩(トヨタ自動車)組、庄司憲右(愛媛県競技力向上対策本部)/倉坂正人(三菱オートリース)組、長谷川徳海(愛媛県競技力向上対策本部)/土屋宝士(恵比寿丸)組となった。

写真/平野敬久

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