2021.11.08
バレーボール日本代表経験もあり、ヴォレアス北海道を2021年5月に退団しビーチバレーに転向した古田史郎が11月7日、神奈川横浜市・横浜海の公園ビーチバレーコートで開催された「ジャパンビーチバレーボールツアー2021サテライト~大成温調シリーズ~横浜大会株式会社安田アクアリンクス東京カップ」(以下・サテライト横浜大会」)に出場した。
古田は同時期にヴォレアス北海道を退団した辰巳遼、白石啓丈とともに今年7月に株式会社DOTsを設立。ビーチバレーチームの運営会社を立ち上げ、スタートを切っていた。サテライト横浜大会では、ワイルドカードで古田と辰巳がペアを組み、参戦。同チームにとって、公式戦デビューとなった。
1回戦で古田/辰巳組は、仲矢靖央/平良伸晃(D-FORUM)組と対戦し、2-0(21-6,21-17)と敗退。ほろ苦いデビュー戦となったが、古田は「基本技術や戦い方さえもわからない自分たちにとってはすべての経験が財産だった」と噛み締めていた。
古田がビーチバレーに転向しようと思ったきっかけは、今から6年前に東京・お台場で行われたVリーグ選手によるビーチバレーイベントだった(2015年、2016年開催)。当時はジェイテクトSINGSの所属選手として出場していた。
「バレーボールのちょっとした刺激になればいいなという感覚だったが、心底面白いと思った。転向したいと考えたが、勝負するのであれば今じゃないとずっと思っていた。やるからには勝負したいし、勝負できる環境が整わないとゴールまで走り切れないと思っていた」と振り返る。
それから5年後。「そのとき」はやってきた。ヴォレアス北海道のチームメイトだった辰巳と白石がビーチバレーに興味を持ち、古田の想いと共鳴した。
「大学生のとき、たまたまテレビをつけたらリオデジャネイロ五輪のビーチバレーの決勝戦がやっていた。それを見てビーチバレーはこんなすごいんだなっと初めて興味を持った。自分はセッター、スパイカー、リベロといろいろなポジションもやってきたのでプレーは想像できた。ヴォレアスにいるときに古田さんがビーチバレーの話をしてくれて、自分も興味がある…とビーチバレーについて話すようになった」と辰巳は経緯を話す。
こうしてスタートラインに立った古田らは、平日は企業まわりやミーティングなどの営業活動、週末は砂の上でトレーニングをしているという。今大会の出場するにあたっても、チームスポンサーとして営業活動を行い、ユニフォーム上に12社の名前を露出した。
「もちろんプレーヤ―としても勝負していく必要は前提だが、自分たちはビーチバレーで何ができるの?と社会的価値を高めていきたい。両軸に重きを置いている。旭川、函館、札幌…、応援してくださる様々な企業さんとこれからタッグを組んで教育面や環境面を含めて社会に貢献していきたい」(古田)。
冬は外ではアウトドアでの練習は難しいため、海外を含めた遠征も視野に入れているという。北の大地を本拠地とする初のビーチバレープロチーム。その野望は、壮大である。
後日、BVStyle会員サイトでロングインタビュー掲載予定
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