2021.11.15
「第13回ビーチバレー川崎市杯」が11月13日、14日、神奈川県川崎市川崎マリエンビーチバレーコートで開催された。2019年には大型台風の接近、2020年は新型コロナウイルス感染防止策のため中止となり、「川崎市杯」は3年ぶりの開催となった。シングルトーナメント8チームで行われた今大会には、大学生や20代前半の若手、さらにペアを組み替えて出場するトッププレーヤーたちの顔があった。
男子でフレッシュな活躍を見せたのは、上田翔貴(駒澤大/KBSC)。黒川魁(NTTコムウェア)とのペアで1回戦の相手、西村晃一(ITEC WINDS)/佐藤亮太(テクノスジャパン/雄大グループ)組をフルセットのデュースまで追い詰め、苦しめた。待望の若手ブロッカーとして存在感を発揮した上田は、川崎ビーチスポーツクラブに所属し育ってきた選手。ホームビーチでの大金星まであと一歩だった。
若い芽の出始めを感じる中、ゲームを支配し危なげない戦いぶりを見せたのが男子優勝を飾った白鳥勝浩(トヨタ自動車)/池田隼平(カブト)組だった。白鳥は2018年に続いて3回目の優勝、池田は初優勝を果たした。
白鳥/池田組は11月下旬、タイのプーケットで開催される「アジア選手権」に出場する。そのため、今大会はそれに向けての準備大会となった。
2年ぶりの白鳥とペアを組んだ池田は、「白鳥さんが後ろにいるとやっぱり安心感はある。今大会は戦術のことを含めて、細かくアドバイスいただいたので、自分のやることだけに集中することができた。あとは自分がそれを吸収してアジア選手権で出せるか。自分次第だと思う」と久しぶりの国際大会へ意気込みを語った。
女子は今大会シード1として参戦した松本恋(Mt.dogs)/松本穏(Mt.dogs)組が、先週開催された「サテライト横浜大会」に続き、「川崎市杯」初出場で初優勝に輝いた。
決勝では川崎をホームとする坂口佳穗(マイナビ/KBSC)/辻村りこ(ANAエアポートサービス)組との大接戦を制し価値ある勝利を手にしたが試合後、心からの笑顔はなかった。
妹の穏は「勝ったことはもちろんうれしいが、それ以上に自分たちの甘さが出た大会だった。今回はいつもチームスタッフとして帯同している両親がいないこともあって、内面的な部分で苦しかった。プレーの中でお互いがお互いのせいにする、というのが出てしまった。今後もこういうこともあると思うしチームの課題になってくるので、忘れてはいけない大会になったと思う」と振り返った。
松本姉妹は11月下旬に開催される「マイナビジャパンツアー沖縄大会」に出場予定となっている。
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