石島/黒川組、今季初優勝。「第36回ビーチバレージャパン」最終日。

2022.08.14

　全国都道府県代表と推薦チームが集結する日本最大規模の大会「第36回ビーチバレージャパン」が8月12日（金）から14日（日）、神奈川県藤沢市鵠沼海岸にて行われた。
　12日は都道府県予選が行われたが、台風8号が上陸したため13日の決勝トーナメントは最終日へ順延。14日最終日は台風上陸の影響で鵠沼海岸に漂流物で埋め尽くされていたが、当日朝4時からの設営を開始し、なんとか朝8時からの試合開始に至った。
　31チーム（1チーム棄権）によるトーナメントが全試合1セット21点マッチで行われることになった。

　台風の影響からか湿気に包まれ、テントの帆布がはためくほどの強風が吹き続けた鵠沼海岸。暑さに負けず風を制した者が勝負を制すと言われるこの舞台で最後に笑ったのは、石島雄介（トヨタ自動車）/黒川寛輝ディラン（しながわシティビーチバレーボールクラブ）組だった。

　石島/黒川組はこの大会で、今年4月からのトップチームが出場する国内大会を通じて初めて頂点に立った。準決勝では、第2シードの長谷川徳海（フリー）/倉坂正人（フリー）組に中盤まで5点差のビハインドがあった。しかし、「あの場面でゴッツさんが『絶対チャンスはくるからあきらめないでいこう』と声をかけてくれた。だから落ち着いていくことができた」と黒川。劣勢を跳ね返し、22-20と大接戦を制した。

　池田隼平（カブト）/庄司憲右（ハウスコム）組と対戦した決勝戦も雰囲気は沈下しなかった。終盤、庄司のジャンプサーブで得点を奪われ、19-19と追いつかれた場面でも強気のプレーが光った。最後に力強いブロックポイントを決めた石島は「ムードよくできたのが一番の勝因だと思う。2人で勝ち取った優勝」と3年ぶりのビーチバレージャパン優勝に目を細めた。

　3位決定戦では、都道府県代表として勝ち上がり、初のベスト4入りを決めた愛知の関寛之/詫間悠組が、格上の推薦チーム長谷川/倉坂組を21-18で破り、入賞を決めた。

＜優勝チームコメント＞
石島雄介
「2人で勝ち取った勝利。久しぶりの優勝なのでうれしい。自分自身、掲げていた課題に向き合えた。台風の影響で開催すら危ぶまれた大会にご尽力いただいたことに感謝したい。感無量です」

黒川寛輝ディラン
「風が強い中でしっかり考えて序盤から戦うことができた。ゴッツさんからの声かけ、コーチの視点で試合前にアドバイスをもらって共有でき、周りが助けてくれた。一生懸命やったことが結果につながった」

写真/坂本清

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