2022.09.25
ビーチバレーボール国内最高峰の競技大会「マイナビジャパンビーチバレーボールツアー2022第5戦都城大会第23回ビーチバレー霧島酒造オープン」最終日が9月25日、宮崎県都城市霧島ファクトリーガーデンで開催された。最終日は男女準決勝、3位決定戦、決勝戦が行われた。
マイナビジャパンツアーで唯一スタンド席があった「第5戦都城大会 第23回ビーチバレー霧島酒造オープン」は一昨年中止、昨年は無観客開催。今年は3年ぶりにスタンド席に観客があふれた賑わいのある霧島酒造オープンが戻ってきた。
日中は気温が再び上昇した灼熱のビーチにおいて女子の決勝まで勝ち残ってきたのは、橋本涼加(トヨタ自動車)/村上礼華(ダイキアクシス)組と西堀健実(トヨタ自動車)/柴麻美(帝国データバンク)組だった。
空中で大きくカーブするスライスサーブを有効的に決め、ブレイクポイントを重ねていった橋本/村上組が序盤から西堀/柴組を引き離す。とくに村上は縦横無尽にコートを走り回り、西堀/柴組のワン攻撃に対応。中盤から終盤にかけてもテンポの速いワン攻撃による地上戦を制した橋本/村上組が、第1セット21-11と制した。
第2セットは、柴が得意とするワン攻撃の精度が復活。テンポの速いラリーが展開されるたびにスタンド席から歓声が飛ぶ。一進一退の攻防が繰り広げられる中でも、強打をしっかり決め抜いた終盤に橋本/村上組が23-21とストレートで勝負をつけた。
<優勝チームコメント>
橋本涼加
「私たちのチームはサーブ&ブロックのカタチを得意としているが、決勝戦はブロックにつかず下がった状態の試合を経験できてよかった。シーズン途中で自分がケガをしてしまったことで、パートナーの礼華が自分で点を取ろうと頼もしくなった。チームとしてはケガの巧妙。これからの進化に期待してほしい」
村上礼華
「決勝は名古屋との環境が違うので、名古屋での優勝は置いておいてこの試合はこの試合でひとつのボールに対して集中したらいつも以上に走ることができた。西堀/柴組には毎回1セット目はとれていたので2セット目をどうがんばるか課題だった。競った場面でも声をかけあうことで自分に言い聞かせていた」
男子決勝戦は、3大会連続進出を決めていながらまだツアー優勝を手にしていない石島雄介(トヨタ自動車)/黒川寛輝ディラン(しながわシティビーチバレーボールクラブ)組と、3大会ぶりの決勝進出を決めた庄司憲右(ハウスコム)/池田隼平(カブト)組の対決となった。
第1セットは庄司/池田組の攻撃ミスが続き、石島/黒川組は14-9と大きく得点差を広げていく。勢いそのまま、空中でゆるがない分厚い壁となった石島がブロックポイントを量産。石島/黒川組が21-11と第1セットを先取した。
第2セットは庄司がきわどいコースに強打を打ち抜いていく。石島/黒川組もボールに食らいつくが、最後はミスが影響し、庄司/池田組が21-17と奪い返した。
第3セットも両チーム白熱した戦い。第1セットを先取した石島/黒川組は、ボールがつながってもなかなかほしいところで点をとれない。一方、庄司/池田組は石島の威圧感のあるブロックをギリギリのところでスパイクを放ち、息詰まる攻防戦に応戦する。このセットも13-13と最後までどちらがとるかわからない展開となったが、強気の姿勢でひるまずに相手のミスを誘った石島/黒川組が15-13と死闘を制した。石島/黒川組は今シーズンマイナビジャパンツアー初優勝に輝いた。
<優勝チームコメント>
石島雄介
「連戦になるとモワッとしてナーナーになりやすいが、今週はひとつひとつ課題をもってやれたのはよかった。小学生を含めたお客さんたちがすごく自然で純粋な応援が自分たちの力になった。いいプレーに対して盛り上がっていた雰囲気がとてもありがたかった」
黒川寛輝ディラン
「ゴッツさんのブロックが効果的だったのが勝因だと思う。ついに今季初の優勝をつかみ取ることができてホッとしている。ビーチバレージャパンは優勝できたけれど変則だったので、今大会のように試合数も多かった大会で全部勝ち切れたのは収穫だった」
次戦となる「マイナビジャパンツアー第6戦松山大会」は10月1~2日、愛媛県松山市風早長浜海岸で行われる。
写真/松永和章
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