若きビーチ魂の挑戦

夢をつなぐ「アクティオ・ワイルドカード」。若きビーチ魂の挑戦

2021.08.26

日本にビーチバレーボールが上陸して34年が経った。古きから日本に根付くスポーツに比べれば、ビーチバレーボールという競技は成熟に至っていないが、それでもトップシーンで活躍する選手たちを何人も生み出してきた。

その背景には、必ず選手たちがビーチバレーボールに夢中になるきっかけがある。

たとえば、女子の草野歩、溝江明香、坂口由里香らは1997年から開催されてきた高校女子選手権「マドンナカップ」の経験者であり、男子で代表経験のある村上斉は2002年から開催されてきた「ジュニア選手権」の入賞者である。

「東京2020代表チーム決定戦」に出場した村上斉(右)

大学選手権にいたっては、東京オリンピックに出場した白鳥勝浩をはじめ、日本代表の長谷川徳海、鈴木千代、村上礼華が優勝し、卒業後ビーチバレーボールへの道を志している。

とくに白鳥や長谷川は、卒業後しばらくはアルバイトで生計を立てながら練習に励み、週末は試合に挑んでいた時代。しかし、そういった苦しい環境を打破するきっかけとなったのが、2010年から日本オリンピック委員会がスタートさせた就職支援システム「アスナビ」である。

現在、この制度の功績によってトップツアーに出場している選手の7割ほどが、企業に所属しながらビーチバレーボールに打ち込んでいる。

さらに追い風が吹いた。2019年よりビーチバレーボールは国民体育大会において正式競技化された。これにより47都道府県から男女高校生の出場がマストとなり、日本ビーチバレーボール連盟が開催しているアンダーカテゴリーのツアー数や、ビーチコートも増加。ジュニアのマーケットが一気に拡大された。

これを機に「ビーチバレーボールに夢を抱く」競技人口は、確実に増えている。

そして東京オリンピックが開催された2021年。少しずつだが、前へと進んできたビーチバレーボール界の底上げを後押しする画期的な企画が導入された。

「東京2020代表チーム決定戦」に協賛した株式会社アクティオ

『マイナビ ジャパンビーチバレーボールツアー2021』において、大学生および社会人を含めた若き有望選手への出場枠として『アクティオ・ワイルドカード』が導入される。

これは、大会協賛の株式会社アクティオが、若手選手を支援する取り組みの一貫である。ビーチバレーボールに取り組む若き精鋭たちにトップレベルを肌で感じ、強化に取り組んでほしいという願いが込められている。

大学選手権で優勝した日本体育大

国内ツアーは全部でⅠ・Ⅱ・Ⅲの3段階に分かれているが、国際大会を含めた獲得ポイントによって出場が決定する。よって国際大会に出場できない若手選手たちにとってはポイント差を縮めるのは極めて困難な状況だった。アンダーカテゴリーがトップチームと相交えなかった現状からみても、「アクティオ・ワイルドカード」はビーチバレーボールの夢をつなぐ絶好の機会となるはずだ。

大学選手権で優勝した産業能率大

近年、大学ビーチバレー界では、バレーボールの強豪校が大学選手権に参戦する動きも見せ始めている。今まで以上に能力の高い選手たちが砂浜に集うなか、さらに上を目指せる青写真が描ければ、ビーチバレーボールに夢を抱く選手たちも増えていくに違いない。

「アクティオ・ワイルドカード」は、まさに将来、ビーチバレーボールで活動していきたいと願う選手たちの夢を膨らませるドリームカードといえるかもしれない。

バレーボールのトップ選手がビーチバレーへ。日本体育大の福嶋のブロック

「マイナビジャパンツアー第2戦」では、大学選手権で上位進出を果たした各1組が出場予定。この特設ページでは、出場選手の横顔、試合に挑む姿を追っていきたい。

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