2023.06.14
ビーチバレーに取り組む中高校生を対象にした「AKTIO アンダーエイジ・ビーチバレーボール・アカデミー」のvol.3が2023年6月11日(日)、岐阜県海津市の国営木曽三川公園 長良川サービスセンターで岐阜県ビーチバレーボール連盟の協力のもと開催された。
当日は、あいにく朝から強い雨に見舞われたため、午前の中学生の部は座学に変更。男子14名、女子38名が参加した。東京五輪代表の村上めぐみ(立飛ホールディングス)、渡辺周馬(東京グレートベアーズ)、牛尾正和氏の3名を講師に迎え、インドアバレーとビーチバレーの違い、チームコミュニケーション、ゲームマネジメントについての講義や、身体の動かし方、ボールコントロールの実技指導を行った。
ボールゲームでの上位チームには、オリジナルスポーツタオルが授与された。岐阜県のクラブチーム・ドリームハーツのメンバーは「座って聞くだけではなく、雨でも室内で身体を使ってどう動けばいいか、教えてもらったのがよかったです。ボール遊びの中でも、丁寧にボールを扱うことを学ぶことができました」と印象を語った。
午後の高校生の部は開会式を室内で行い、次第に雨もおさまったことでビーチコートへ。男子35名、女子42名が参加し、ウォーミングアップからパス、応用練習、ゲーム形式実技が行われることになった。
男女合計77名がビーチコートに降り立つと、最大4面使える長良川サービスセンターのビーチコートは冠協賛社アクティオのコーポレートカラーで埋め尽くされた。
本イベント後には、中高生ともに全国大会の県予選が予定されていることもあり、選手たちは真剣なまなざしで講師陣の言葉に耳を傾けていた。
地元岐阜の美濃加茂市出身で、小中学生時代は地元のバレーボールチームに所属していた講師の一人、渡辺周馬は「自分の地元である岐阜でもっとビーチバレーが認知されて広がっていくように、自分自身も結果を出せるようにがんばっていきたい」とイベント後、力強く語った。
昨シーズン、高校ビーチバレー界で旋風を巻き起こした岐阜は、女子チームが栃木国体優勝。男子チームも優勝した沖縄相手に善戦した。中学生においても全国2人制大会で男子が優勝するなど、アンダーエイジカテゴリーの士気は高まっていると、岐阜県ビーチバレーボール連盟理事長の鬼頭毅氏は話す。
「国体で優勝したことで県内で注目を集め、アンダーエイジまでビーチバレーが波及し始めたこと、近年はコロナ禍で講習会ができなかったことなどいくつかの要因が重なったことで、過去最多の参加人数となりました。地方ではなかなか、トッププレーヤーと中高生がふれあう機会がありませんので、選手たちにとっては大変プラスになった貴重な機会となりました」(鬼頭氏)
海のない岐阜県において、長良川サービスセンターにビーチバレーコートができておよそ10年。岐阜国体のデモンストレーション競技、サテライト大会の招致、講習会の開催など地道に活動してきた強化と普及の効果が、ようやく表れ始めた。
初の地方開催となった「AKTIO アンダーエイジ・ビーチバレーボール・アカデミー」vol.3は、その輪郭を確実にとらえていた。
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