アンダーエイジビーチバレーボールアカデミー

震災復興の地で開催された「AKTIO アンダーエイジ・ビーチバレーボール・アカデミー」vol.7レポート

2024.08.13


 ビーチバレーに取り組む高校生を対象にした「AKTIO アンダーエイジ・ビーチバレーボール・アカデミー」vol.7が7月28日(日)、宮城県七ヶ浜町・湊浜緑地公園で開催された。

 vol.7の舞台となったのは、東北のビーチバレーのメッカとして賑わってきた七ヶ浜町・湊浜公園だ。常設コートはないため、週末の活動日や大会開催日にはクラブチーム「SVC(仙台バレーボールコミュニティ)」が、早朝からコートを設置し活動を続けてきた。

宮城七ヶ浜・湊浜公園

 2011年3月の東日本大震災時は、活動している七ヶ浜も津波にのまれた。活動場所を失ったSVCは一時活動休止となったが、2012年春に全国のクラブチームがチャリティイベントを開催。その収益金の全額はSVCへ寄付され、その資金でSVCは津波で流されてしまったコート設営用の備品を買いそろえることができた。

 そのようなステップを踏んで復興を遂げた七ヶ浜町・湊浜公園で開催されることになった「AKTIO アンダーエイジ・ビーチバレーボール・アカデミー」。当日は小雨が降った時間帯もあったが、中高生男女53名が参加し無事に開催された。

笑顔を見せる参加者

 vol.7の宮城・七ヶ浜ステージで講師を務めたのは、東京オリンピックに出場した元日本代表の村上めぐみ(立飛ホールディングス)、大学時代は女王に君臨し今年からプロ選手となった伊藤桜(日本通運)、元日本代表で指導者としても活動している畑辺千代、プロコーチとして活動している牛尾正和の4名。

 とくに伊藤は、地元・宮城県大崎市で生まれ、七ヶ浜でビーチバレーを始めた選手。「地元で私を育ててくれた関係者の方や後輩たちと一緒に学ぶことができ、有意義な時間を過ごすことができました。アカデミーで初めて講師を担当したのですが、言葉で伝える難しさを知り、自分自身もとても勉強になりました」と感想を述べた。

伊藤講師と参加者たち

 また今回のvol.7では、8月の全国選手権大会を控え、北は青森、岩手、秋田からも参加。宮城も含めた東北の県代表チームが参加したことも特徴としてあげられる。
 青森県代表の選手は、「講師がとても有名な方ばかりでとてもうれしかった。練習も専門的だったので自分たちの練習に取り入れたいことがたくさんありました。昨年からたくさんの方々に支えてもらってビーチバレーに取り組んできたので、恩返しするつもりで今年は日本一を目指したいと思っています」と力強いコメントを残していた。

応用練習に取り組む選手たち

 今回メイン講師を務めた村上めぐみ氏は、これまでのプログラムから変化をつけてメニューを構成したと話す。「今回のイベントでは、細かく指導するのでなく、個人個人に目標を与えて、なるべく参加した学生自身で考えて行動してもらえるような指導を行いました。その結果、ペア同士で会話が増え、より良いプレーができるようになっていました」と収穫を口にした。

村上講師と参加選手たち

 イベントの冠協賛社である株式会社アクティオは、国内最高峰の「ジャパンビーチバレーボールツアー」、大学ビーチバレーの頂点を決める「ビーチインカレ」も協賛社として支援。底辺から上へ、上へと押し上げるように高校ビーチバレーの発展を支えている。

 次回「AKTIO アンダーエイジ・ビーチバレーボール・アカデミーvol.8」は、埼玉県越谷市しらことば水上公園において「埼玉・しらこばと水上公園ステージ」が12月1日(日)に開催される。

イベント後には講師と記念撮影

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