2024.12.05
ビーチバレーに取り組む中・高校生を対象にした「AKTIO アンダーエイジ・ビーチバレーボール・アカデミー」vol.8が12月1日(日)、埼玉県越市・しらこばと水上公園ホワイトビーチで開催された。
海のない埼玉県だが、会場となったしらこばと水上公園は、県内唯一の常設ビーチバレーコートが存在する。しらこばと水上公園のビーチ施設ができる前は、羽生市にある利根川の河川敷に仮設コートを建てて、大会や講習会を開催してきた。
しかし、トイレやシャワーはコートそばにはないため、土手を越えて近隣の施設まで足を運ばないとならない。埼玉県のビーチバレー関係者は、そんな苦節を残り越えて根気強く県内ビーチバレーの強化・普及を続けてきた。
そんな中、2012年に冬はスケートリンクだった約2,100平方メートルのスペースに、埼玉県の姉妹都市オーストラリア・クイーンズランド州から白い砂を運び、ホワイトビーチが誕生した。内陸において最大規模とも言えるこの施設は、現在中高生の大会を含めた関東地域のビーチバレーの拠点となっている。
そんな関東ビーチのメッカで開催されることになった2024年最後の「AKTIO アンダーエイジ・ビーチバレーボール・アカデミー」。当日は天候にも恵まれ、中高生男女70名が参加した。
vol.8のさいたまステージで講師を務めたのは、2021年一度は引退したものの、2023年に現役復帰を果たしコーチとしても活動している畑辺千代、東京オリンピックに出場した元日本代表の村上めぐみ(立飛ホールディングス)、今年のアンダーカテゴリー日本代表のコーチを務めた坂口由里香、長年日本代表として活動している髙橋巧(ANAあきんど)の4名だった。
髙橋は地元さいたま出身、さらに会場の近くにある春日部共栄高の0B。今回、男子バレーボール部から19名が参加し、ひとつひとつのプレーを後輩たちとコミュニケーションを図り、指導にあたっていた。
「自分の地元でがんばっている学生にビーチバレーを教え、少しずつ上達していく姿を見て、感慨深いものがありましたし、私自身も勉強になりました。学生から多くのパワーをいただき、プロの選手として活躍している姿をこれからも見せられるように頑張っていこうと改めて感じました」と振り返った。
また今回のさいたまステージは、一般公募にて参加者を募った。その結果、地元さいたまの選手だけではなく、群馬や栃木からも申し込みが多くあった。今回メイン講師を務めた畑辺は、「学生が楽しいと思えるような練習メニューを考えました。ウォーミングアップの時から参加した学生が声を出していて、講師にも積極的に質問しており、どの学生も楽しそうにプレーをしていたので、メニューにこだわってよかったと思いました」と感想を述べた。
地元さいたまの高校男子の参加選手は「知りたいことがあるときは調べれば情報は出てくるけれど、実際の現場で講師の方にナマで教えてもらう経験は貴重でした。とくに自分ではスパイクはインドアバレーと同じ感覚で打っていたけれど、講師の方の話を聞くとボールに合わせることに意識を置いていたので、違いがわかりました」と新しい発見があったことを教えてくれた。
また、普段は部活動に所属せず、各ビーチに訪れてビーチバレーの練習に取り組んでいるという高校1年の女子選手は「インドアバレーと違って、ビーチは1人でどこかのビーチへ行けば、練習することができる。普段いろいろなトップ選手に教えてもらう機会も多いけれど、今回教えてもらったことがアタックが強く打てるようになったことは収穫だった」と笑顔で語った。
イベントの冠協賛社である株式会社アクティオは、国内最高峰の「ジャパンビーチバレーボールツアー」、大学ビーチバレーの頂点を決める「ビーチインカレ」も協賛社として支援。底辺から上へ、上へと押し上げるように高校ビーチバレーの発展を支えている。
3年目を迎えた「AKTIO アンダーエイジ・ビーチバレーボール・アカデミー」は、今年南あわじ、七ヶ浜、さいたまの3ヵ所で開催。来季も全国各地(関東近県開催は1回)での開催を予定している。
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