アンダーエイジビーチバレーボールアカデミー

国体の会場跡地で開催!「AKTIO アンダーエイジ・ビーチバレーボール・アカデミー」vol.12レポート

2025.10.22

 日本のトップ選手やコーチが、全国各地の高校生に練習法から実践的な戦術まで教える「AKTIOアンダーエイジ・ビーチバレー ボール・アカデミー」12回目となる栃木ステージが、10月18日に栃木県足利市の競馬場跡地芝生広場内多目的サンドコートで行われた。会場となった競馬場跡地芝生広場内多目的サンドコートは、足利の山々や静かに流れる渡良瀬川に囲まれ、2022年とちぎ国体(現・国スポ)が開かれた会場跡地でもある。

国体の会場だったコート

 少年の部が2019年いばらき国体から導入されたものの、その翌年以降は新型コロナウイルス感染症が発生したため、国体は開催中止となった。そんな空白の期間を経て開催されたのが、とちぎ国体だった。競馬場跡に4コート分の砂が敷かれ、47都道府県男女代表が3年ぶりに集結した。高校関係者にとって思い出の地となった記念すべきコートはその後も継続。普段は周囲にある遊具同様、子どもたちの砂遊びの場となり、県内のビーチバレー事業も行われてきた。

ウォーミングアップ
中高生男女45名が参加した

 秋晴れに恵まれた当日は、中高校生男女45名が参加した。今回の講師は、東京五輪元日本代表の村上めぐみ、日本代表の髙橋巧、丸山紗季、現在は選手として指導者としても活動している庄司憲右の4名。丸山はこのイベントで初の講師を務めることになった。

ボールを使ったウォーミングアップ

 今回のテーマは、「ボールコントロールを身につける」。県内では上背のある選手がそう多くはいないとのことで、身長が低くても勝利に結びつく技術やポイントを中心に基本練習や応用練習に取り組んだ。
 メイン講師の村上氏をサポートした庄司氏は「ボールコントロールが上達するには手先だけではなく準備が重要。伝えるときにそのポイント、効率のいいやり方を意識しました」という。
 ウォーミングアップ後は、砂と平行に身体を倒し体幹を意識したレシーブや多方向にきたボールへの対応、そこからトス、スパイクと反復練習をこなし、ゲーム練習に入っていった。

レシーブ練習

 参加した選手は「アタックの打ち方やレシーブの構え方など教えてもらい、最初はなかなかできなかったのですが、講師の方が優しく丁寧にアドバイスをしてくれたおかげで、だんだんとできるようになりました。プロのビーチバレーボール選手から直接、指導を受け、いろいろと学ぶことができ、有意義な時間でした」と振り返った。

スパイク練習

 今回初講師を務めた丸山氏は開会式で「自分はVリーグ選手を引退した後、ビーチバレーを始めたので、高校生の頃は教えてもらう機会はなかった。学生のときからビーチバレーを経験できる機会は貴重」と語っていた。
 午後のフリータイムでは、女子選手たちと攻撃の練習や一緒にゲームをする姿も見られた。イベント後は、「学生たちが楽しくプレーをし、飲み込みも早いと思いました。私自身このようなビーチバレー教室の講師を務めることがあまりなかったので、とてもやりがいのある時間を過ごすことができました」と丸山氏は収穫を述べた。

講師を務めた丸山

 ビーチバレー日和ということもあり、フリータイム終了の16時ギリギリまで選手たちは、プレーを通じて講師たちと交流を図っていた。栃木県ビーチバレー連盟競技委員長の小山田彰吾氏は、「日ごろはビーチの練習をする場所が限られているため、こういう機会に選手たちは飢えています。このようなイベントを開催してくださり、大変感謝しています」と語った。

講師の見本を見つめる参加選手たち

 栃木でよく指導するという村上氏は、最後にこう締めくくった。「砂も固くないしいい状態でコートが残っていると思いました。関係者の皆様が熱く指導されているので、こんな場所がある限り、他のイベントがコラボしていければ、より栃木のビーチバレーが盛り上がっていくのではないでしょうか」とエールを送った。

フリータイムで講師と交流
講師と一緒に記念撮影
アカデミーオリジナルタオル

 このアカデミーの冠協賛を行う株式会社アクティオは、日本のトップツアー「ジャパンビーチバレーボールツアー」への協賛、「ビーチバレーボール大学選手権」もスポンサードしており、日本ビーチの頂点から裾野まで、あらゆるレベルでの支援を行っている。 

参加者全員と講師で記念撮影

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