若きビーチ魂の挑戦

出場選手インタビュー⑦森優樹「スパイクが気持ちよく決まったときが一番楽しい」

2021.10.05

トップツアーの初めての試みとなる「アクティオ・ワイルドカード」が導入された「マイナビジャパンビーチバレーボールツアー2021第6戦 松山大会」が10月2日、3日、愛媛県松山市・風早長浜海岸で開催された。

今回の「アクティオ・ワイルドカード」は地元・松山大でビーチバレーに取り組む森優樹/越智勇斗組だ。森/越智組は現在大学2年の若き精鋭である。「若きビーチ魂の挑戦」出場選手インタビュー第6回はビーチバレーに意欲を見せる森優樹のインタビューをお届けする。

森とビーチバレーとの出会いは、松山大に入ってからだった。今年7月の大学選手権に四国代表として初めて出場を果たした。1回戦で慶應義塾大に敗れたが、森は今まで以上にビーチバレーが面白いと感じた。もっともっと上手くなりたいと思った。

そんな向上心を抱いた森/越智組に願ってもいないリベンジのチャンスが訪れた。それが「アクティオ・ワイルドカード」である。相手は同じ大学生ではなく、日本を代表するトッププレーヤーたち。清水啓輔(N&N corporation/中部土木)/村上斉(ADI.G)組と1回戦で対戦した。

試合後「自分は小柄だけれど、ジャンプ力が武器。それを活かして攻めていくことができた」と話したように、森はいきなりファーストポイントをジャンプサーブでもぎ取った。結果的に試合には敗れはしたが、果敢にパンチのある強打を仕掛けていった。それが森からのプロチームへの挑戦状だった。

松山大2年の森

──ビーチバレーを始めたきっかけは?

森 大学に入ってから、今のパートナーの越智に誘われて始めました。そのときはただ、なんとなく始めた感じでした。当初はとにかく砂の上で動くと足が痛いという印象でした(笑)。あとはインドアバレーの癖がビーチでも出てしまうというのがありましたね。

──今大会、森選手のスパイク力は印象的でした。最初からスパイクは打てていたのですか?

森 いえ。最初は全然跳べませんでした。風が吹いてしまうとプレーできない部分もありました。誘われてなんとなく始めたビーチバレーでしたけれど、続けていくことで楽しさに気づくことができました。ビーチバレーをやっていく上での目標もはっきりと定まりました。

──ビーチバレーのどんな部分が楽しいと感じますか?

森 6人いるインドアバレーと違ってビーチバレーはコートに2人しかいません。2人でパス、トス、攻撃とつないで得点を決めたときですね。とくにスパイクが気持ちよく決まったときが一番楽しいです。

豊富なジャンプ力が最大の武器

──「アクティオ・ワイルドカード」でトップツアーに出場できると聞いたとき、率直にどう思いましたか?

森 自分たちのような大学生がトップの大会に出場させてもらうのは本当にありがたいと思いました。今回のような経験が今後につなげていきたいです。

──初めてのトップツアーの試合で得たものは?

森 逃げずに強気で攻められたことです。出場選手のなかでも一番若いので、元気だけは負けたくないと思って挑みました。勝つことも考えたんですけど、とにかく楽しむことに徹しようと思いました。

パートナーの越智の誘いでビーチバレーを始めた

──目標にしているアスリートは?

森 長谷川徳海選手です。僕が高校1年のとき、愛媛国体(2017年)が開催されて補助役員をしていて裏から決勝戦を見ていました。そのときはまだビーチバレーをやったことがなかったんですけれど、長谷川選手はすごい選手だと思いましたね。

──今の目標は?

森 今回の試合では、パスの精度や冷静に試合を運ぶという点ではトップチームと差があると感じました。ここで生まれた課題と、逆に攻めることができたところを今後は強めていきたい。そして、目標である大学選手権で優勝したいと思います。

敗れはしたが、高い身体能力を発揮した

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