2021.10.06
トップツアーで初めての試みとなる「アクティオ・ワイルドカード」が導入された「マイナビジャパンビーチバレーボールツアー2021第6戦 松山大会」が10月2日、3日、愛媛県松山市・風早長浜海岸で開催された。
今回の「アクティオ・ワイルドカード」は地元・松山大でビーチバレーに取り組む森優樹/越智勇斗組だ。森/越智組は現在大学2年の若き精鋭である。「若きビーチ魂の挑戦」出場選手インタビュー最終回はビーチバレーへの向上心を抱く越智勇斗のインタビューをお届けする。
「アクティオ・ワイルドカード」でトップツアーへの挑戦が決まったことを初めて聞いたとき、越智は興奮して胸が高鳴ったと言う。どんなことにも物怖じせず、「苦手なことがないことが自分の武器」と話す20歳の若武者は、1回戦の相手、清水啓輔(N&N corporation/中部土木)/村上斉(ADI.G)組に果敢に立ち向かっていった。
対戦した清水は「越智選手はドリブルをとられてもオーバーハンドを上げて続けたし、森選手はほとんどショットをせずに強打を打ってきた。そういう強気なプレーにチャレンジ精神を感じたし、そういうチームの試合は地元の皆さんも見たくなると思う。対戦していて楽しかった」と試合を振り返った。
結果的には0-2(17-21,14-21)と敗れたが、越智は敗れた悔しさをにじませながらも「自分の可能性を感じることができた」と目を輝かせた。「アクティオ・ワイルドカード」で得たこの経験が、ビーチバレーの将来の一端を担うときがくるかもしれない。
──ビーチバレーをはじめたきっかけは?
越智 高校生のとき、茨城国体の前にビーチバレーの体験会に参加したことはありました。自分から本格的にやってみようと思ったのは、昨年です。大学に入学した年はコロナ禍のため、授業がなく部活もなくて、やることがありませんでした。そんななかで『ビーチバレーはできる』という情報が入ってきてやってみようと思いました。
──ビーチバレーという競技の魅力は?
越智 ボールをさわる回数が多いので戦っている感覚があります。いろんなことを考えないといけないので、それが楽しいです。大学に入ってからはビーチバレーのほうが楽しいです。気持ちが上回りましたね。オフシーズンはビーチバレーの練習に取り組んでいこうと思っています。
──今回「アクティオ・ワイルドカード」で出場できると聞いたとき、率直にどう思いましたか?
越智 興奮しました! 出場できてうれしかったです。試合を通して自分たちはここまでできるんだという可能性を感じましたし、それと同じくらい自分たちの力のなさを感じた。自分が思っていた以上に負けて悔しい気持ちです。
──今大会の試合で通用したものは?
越智 通用した部分は、攻撃力です。パス、トスがしっかり上がれば、そこは手応えがありました。パス、トスが乱れてしまったときは逆に全然通用しませんでしたね。レベルの高い相手と対戦したことで深掘りができました。パス、トスという課題を見つけたので、一つ一つクリアしながら可能性を実現していきたいと思います。
──目標にしているアスリートは?
越智 ずっと前から尊敬しているのは元メジャーリーガーのイチローさん。小さなことを継続し続けて結果を出しているすごい人だと思います。言葉にも重みがありますし、ああいう選手になりたいですね。
──これまでご自身もコツコツ練習を積み重ねてきたタイプですか?
越智 大学2年になってケガをしてから毎日ストレッチは欠かしていません。ただそれを努力だとはとらえていません。バレーでいえば、とにかく「苦手」なものをなくすようにすべてのプレーをまんべんなく練習することを心がけています。今回も笛を吹かれても、オーバーハンドセットで上げていこうと意識していました。
──今後の目標を教えてください。
越智 まずは、ビーチバレーを始めたときからの目標である大学選手権優勝を叶えたいです。大学日本一になって、将来は松山大会で敗れた清水/村上組にリベンジをして、ビーチバレーで日本の一番になることです。
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